どうやって仕事のスピードを上げようって話
この一週間とにかく「業務スピード向上」を目指してみた。
理由はド単純、某ホリエモン×キンコン西野さんの「馬鹿と付き合うな」を読んで、ホリエモン氏の生き急いでいる感に影響を受けたからだ。もう一つは、とにかく仕事が遅い(らしい)職場の先輩へのアンチテーゼだ。
ちなみに前提として、今の仕事。
大企業というよりはベンチャー気質、社員数30人程度のインターネットメディア運営会社で、編集部所属。ポジションは中間。指揮する部下もいれば、従う上司もいる。予算云々の決裁権は持たない。部に入ってからは半年で、それまでは別の業務をしていた。
日常の主な業務は編集企画、記事制作、校正、後輩のフォロー、たまに取材などだ。
自分で言うのもなんだが、周囲から“仕事が早い”と思われているのは間違いないようだ。(たまに後輩からせっかちと言われる)
仕事を早くする方法には2種類、外的要因(周りのせい)と内的要因(自分でできる)があると思う。そして中間もある。
後者は比較的自分だけの努力で実践できる反面、前者によって無に帰すこともある。が、後者によって組織が変わることもある。ウチの組織は結構それで変わったハズ。
■外的要因
◎言いやすい空気を作る
会議や議論で時間がかかる主要因は経験上「発言したことがどうか」ではなく「発言していいかどうか」に帰する。要するに言って批判される叩かれるはまだマシ。それ以上に発言者の中で「言っていいのかな、やめたほうがいいのかな」「言うにはどう言えばいいだろう。どうすれば怒られないだろう、どうすれば相手のプライドを傷つけないだろう」と自問自答している時間のほうが長いように感じる。
もっとも一定時間考えて、相手を傷つけない物言いに落とし込むことは大事だ。が、そればかり考えて、何も言えない、何かいうのに異常に時間がかかる、そんな会議を幾度と見てきた。
なので、まず「言いやすくなる環境」を手に入れるのが早い印象。
もちろんこれを実現する手段は「地道に飲み会を開催しまくってメンバー同士の有機的なつながりを増やす」ではない。
・とにかく意見を言いまくる
・時々真面目な口調でふざけた事を言って相手の出方を探る
・仲のいい人にいいタイミングで賛同してもらう
・反論しがちな人にあえて質問しまくる
・力を持つ上司に予め取り計らう
などなど、間接的アプローチはそこそこあると思う。
◎判断を早める空気を作る
うちの部署がまさにこれで、決裁権を持つ人員が判断を渋る。とにかく渋る。棚上げする。後回しにする。別途会議で協議、が口癖。
決めるのは、非常に体力がいる。だが、決めないと動かないこともある。というか大半の事象はそうだ。
幸い弊社はちょっとのミスが命取りになる医療や国防の分野ではないので、個人的には「間違えたら次気をつければいいじゃないですか~」と思っているし、そう言いまくっている。
ザッカーバーグ氏の良いそうなことだが「遅い100%の成果物 < 早い60%の成果物」だと思うし、事実、完全と思われて隠れたミスのある原稿がギリギリに届くより、微妙な原稿が早めに来る方が対処がしやすい。(引用うろ覚え)
■内的要因
◎仕事を分解する
「記事を3時間後に上げます」
「記事を3時間後に上げます。時間配分は画像選定15分、画像加工30分、原稿修正1時間、制作1時間、校正15分です」
どちらのほうが間に合いそうか、火を見るより明らかだ。
なぜなら後者マンのほうが、自分の仕事の各パートに必要な時間配分をわかっていて、遅延に敏感で時間意識が高く、総じてそのへんの価値観を重視していそうだからだ。そして言った本人にも「言う以上は守らなきゃ」「言うには分析が必要、分析した以上守る必要がある」という意思が芽生える。
さらに言えばここまで分解できていれば、万が一途中のパートで遅延が発生したときにそれを不可避な状況として管理者に冷静に伝えられる。撮った写真が意外に微妙で公式画像を漁ることだって往々にしてあるし、その可能性は考慮する必要がありつつも、その前段階でそれを気にしていたら仕方がない面もあるのだ。
◎制限時間を設ける
上のように仕事の分解ができたら、それを守る意識付けが必要だ。そこで、制限時間を設ける。
以前は「10:07に第一弾作業を開始したので、締切は10:23だ」と頭の片隅においていたのだが、これだと集中して作業して時計を見たら10:27だったときに「あれ、開始時刻何時だったっけ?これは遅延しているの?余裕なの??」となったことがある。
※ここまでギッチリやっていないがわかりやすさを重視してこう書いた。
そこで最近は、スマホのアラームや愛用のダイバーズウォッチの回転ベゼルを利用して制限時間を計算している。こうすれば制度が高いだけでなく「制限時間を覚えていないといけない」という記憶容量も開放されて脳が楽になる。
◎余計なことを考えない
上記で制限時間の設定を機械に頼るのにはもう一つの理由がある。それは、制限時間を覚えていようとすると、脳が高いパフォーマンスを発揮できないからだ。脳の活動には限界があり、余計なことを考えるとどうしてもパワーが鈍る。夕飯の買い出しのときにど忘れした好きな曲の歌詞を思い出そうとしていたら、見覚えはあるが名前は思い出せない人と目があった....という状況を想像してほしい。そういうことだ。
なので、集中する前には周りの有象無象を一旦忘れるようにしている。「それで本当に忘れたらどうすればいいんだ!」という人には、googleカレンダーなり手帳なりにリマインドとして設定するのをおすすめする。
誰かが言っていたが「メモするのは覚えるためじゃなくて、忘れてもいいようにして脳を軽くするため」ということだ。この言葉は非常に含蓄がある。あとになって自分が絶対に見る場所にメモを張っておけばいいのだ、オンラインだろうとリアルだろうと。
◎緩急をつける
これも重要。
機関銃のバレルと一緒で、ずっと働きっぱなしだと脳は限界が来る。限界状況に耐えて仕事を続けても、パフォーマンスは上がらず、仕事への不満が増えるだけだ。それであれば、ガス抜きをするのがいい。これも上記同様に制限時間をキッパリ決めて最小限の時間で行う。
ツイッターを見る、煙草を吸う、ソシャゲをする、何も考えずにコンビニまで歩く、一曲聴く。
3~5分で終わることが望ましい。それ以上に長いと本格的に休憩モードに入ってしまう可能性がある。
この過程で脳はリラックスして、もういっちょやりますか、的なテンションに染まりやすい。これ本当。
◎何が何でも決断するクセをつける
迷う時間は長い。長い上に、脳が迷うことにエネルギーを割いているので、長いと感じない。これが厄介。
どうしようどうしよう、あれもいいしこれもいいし、なんて悩んでいるうちに、上記の制限時間はあっという間に過ぎてしまう。これは多くの人に経験あるのでは?
そんなとき役立つ方法が「何が何でも決断する」というもの。
決断には何種類かあって、多くの方が思うのは
・正解を時間をかけて決める
・正解かどうか疑わしいがとりあえず早く決める
の2択だと思う。
が、実はもう一つ、非常に便利なのが
・後で決める
というものだ。
これ、できそうで意外にできない人が多い印象がある。もっと詳しく言えば、決断を迫られた瞬間にとりあえずの議論が始まり、あーだこーだ言ってその場の情報ベースで軽く議論して「やっぱり後でちゃんと話し合いましょう」となる。(一人の場合も一緒)
この場合、その場で話した議論って、どの程度次に生きるのだろうか。おそらく「前回どこまで話しましたっけ」ではじまり、その掘り起こしや認識整理にまた無駄な時間を割くのは目に見えている。
それであれば「後で決めます」という判断を明確に打ち出すほうが無駄な時間が減る。
要するに『後で決めると、即決める』である。
もちろんその“後”を忘れないためのリマインドも忘れずに
◎急ぐフリをしてみる
最後にこれかよ、と思うことなかれ。なんだかんだ言ってもこういうのが意外に効いたりするんですよ。
デスク→複合機間を急いで移動する、不必要な会話を無視するor後回しにしてもらう、スマホの通知を気にしないようにする。あと最近やって異常に効果があったのが「早く、早く」などと口にだすこと。
ドルフロの9A91さんのスキル発動ボイスではないが、早く早くと言うだけで、急げ急げと促すだけで、身体のいろいろな細胞云々がスピードアップの気質を持って、ちょっと頑張ってくれるらしいです。うん。
以上かな。またいい方法見つけたら書きます